埼玉のこの地にたった4床の小さな産婦人科クリニックからスタートしたにしじまクリニックは、18床のプライベートクリニックとして生まれ変わり、今年で20年を迎えました。
その間、新しくクリニックのビルを建てる機会に恵まれた際にも、あえて大規模な施設を作らず、現在のスケールを維持したのは、毎回健診の度に担当医が変わる診療体制では妊娠から出産までの長いスパンを一貫して管理することに無理があるという考えからです。
私の目と持てる医療技術、そして責任が個々の患者様すべてに行き届く範囲はここまでという規模を実現しました。
近年の少子化に伴い、お産はますますイベントのように祭り上げられ、ゴージャスな設備や食事で彩られるようになりました。
ネットの普及で画一化された既成概念も出回るようになりました。
しかし、お産とは本来、非常にパーソナルなもので、どういうふうにわが子を迎えるかというお母様の意識、つまり母性が一番に優先されるべきものと考えます。
そしてそれは妊娠から出産までの長い期間、確かな医療技術で支えられて初めて「自分らしいお産」として実現できるものです。
私のこの小さなクリニックは、私のそういう思いと医療技術の集大成でもあります。
ここに皆様をお迎えして、一人でも多くのお母様にご自分らしい素晴らしいお産をしていただきたい。
そういう思いで日々診療にあたっています。
2018年12月
にしじまクリニック院長 西島 重光
2019年(令和元年)5月31日をもって院長を退任し、
6月1日より顧問・名誉院長に就任いたしました。