帯状疱疹はうつるのか?

帯状疱疹は、水痘(水ぼうそう)と同様に水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV: Varicella Zoster Virus)によるものです。幼少期に水痘にかかったことがある人はこのウイルスが体内に潜伏しており、その後免疫の働きが低下しウイルスの再活性化により帯状疱疹として皮疹や痛みを起こす可能性があるのです。

帯状疱疹になった場合、他の人が帯状疱疹になることはありません(免疫の働きが低下した人を除き、既に水痘にかかったことのある人が帯状疱疹がうつることはありません)。ただし

主に接触によって水痘になったことのない人は水痘になるおそれがあります。

帯状疱疹を発症した場合に気をつけること

・帯状疱疹の主な感染経路は皮疹との接触感染であることを認識しましょう。お風呂の共有は控えましょう。

・まだ水痘にかかったことのない人、特に乳幼児との接触、また免疫の働きが下がりやすい妊婦との接触は避けましょう。

妊婦が帯状疱疹になった場合は一般的には児の異常は認めません。

ただし、免疫をもたない妊婦が水痘にかかると自身の重症化(水痘性肺炎)や経胎盤的に胎内感染をおこし先天性水痘症候群のおそれがあります。

・帯状疱疹は皮疹の場所を保護すれば出勤停止などの措置はありません。ただし痛みが強く伴う場合は回復を待ち、安静につとめましょう。

院長執筆