先日ショッキングなニュースがまいこんで来ました。
アフガニスタンの、国境なき医師団が運営に関わる病院が襲撃をうけたのです。
この病院、産婦人科なんです。赤ちゃんや母親にも被害があったようで、本当にいたたまれない気持ちになりました。
私院長は国境なき医師団に参加した経験があります。この経験は間違いなく刺激と現在の糧となり、どんな状況でも『考え抜く・考え続ける』大切さを学びました。
私はアフリカで主に産科救急に関わる医療提供を行いました。「アフリカ」と聞くと、一見何も物資もなく、医療レベルが低そうとお考えでしょう。
実際は違います。衛生環境は日本と比べものになりませんが、皆自信とエネルギッシュでモチベーションがあり登録されたメンバーで構成された国境なき医師団です。アフリカであろうが運営に関わる病院では欧米でのスタンダードな医療を垣間みることができます。例えば美容面でも帝王切開での皮膚縫合時はステープラー(医療ホッチキス)を用いずに吸収糸での埋没縫合を行っていました。帰国後、当院でも早速採用しました。
ただ、国境なき医師団で世界をみることが「幅広い視野」とは限りません。私は昨年から院長の職を引継ぎました。医業という面からもいろいろ学ばせていただき、それは皆様やスタッフとおかれた立場や状況をより理解しようと思うようになりました。
私は常に5年先の未来を見据えながら行動しています。また副院長石田もアメリカの医師資格のアップデートなどを今後行う予定など、お互いモチベーションと「幅広い視野でみれる」のが当院での医療提供の強みにつながってくると思います。
妊婦さんや患者様にとっては、アドバイスによっては少し厳しく感じる事もあるかもしれません。ただし、根底にあるのは病態などの症状を悪化させないためで、ただ単にエクスペリエンスのアドバイスではなく、世界をみたスタンダードな知見を交えている事もご理解いただければと思います。もちろん、改善してほしい点ございましたらお申し出ください。
逆に、医療介入が少なかったと感じられた場合、それは異常がみられなかったり皆様が当院での診療に理解され、しっかり指導などを守られて経過を辿ってらっしゃる証拠かもしれません。
にしじまクリニックでこれからも安心安全な医療とサービスを提供します。それを支えるのは常々言わせていただいている「エビデンス」とアップデートされた医療、そして私たちスタッフの情熱です。にしじまクリニックが、当該地域での、皆様の「価値」となるよう努力し続けます。
アフリカで診療を行っていた時、現地スタッフから「ここは患者にとってパラダイスなんだよ」と言われました。紛争地域の中、安心安全な医療が提供されるからです。『Paradise』を英英事典で改めて調べると『place of perfect happiness』とかかれてありました。地域の違いはあれど、目指している根幹に変わりはありません。