・最終月経初日から280日目を分娩予定日とします。ただしこれは月経周期が不規則な人には当てはめることはできません。
予定日の簡便な計算方法として『Nagale(ネーゲル)の分娩予定概算法』が有名で、
最終月経日の月数+9
と
最終月経初日+7
で予定月日がわかります。例えば本日11月16日を最終月経初日とすると、
11(月)+9=20、ちなみにこの場合、1年は12ヶ月なので20−12とし8、
と
16(日)+7=23
よって8月23日がおおよその予定日となります。
・特定できる排卵日や胚移植日がわかる場合にはそれらの日から起算した予定日を用います。
少しデリケートな話ですが、妊娠が判明した時にパートナーがその前後で変わった場合、役所から推定排卵日の証明を求められる場合があります。離婚後すぐに別パートナーと妊娠した場合は、弁護士にアドバイスを求めることを勧めます。
・妊娠12週未満において、超音波検査での赤ちゃんの頭殿長(CRL〔Crown-Rump Length〕、いわゆる頭からおしりまでの長さ)値から週数および予定日にずれがないか確認します。値に対し、予定日と7日以上のずれがある場合は、CRL値からの予定日を採用します。
・妊娠12週以降と推定される場合は児頭大横径(BPD〔Bi-Parietal Diameter〕、いわゆる頭の横幅の大きさ)で予定日を判定します。妊娠に気づかず、もしくはためらいがあり、通常より遅く産婦人科を受診した場合は、推定体重が計測できる大きさであればBPDと推定体重を計測し、週数に妥当性があるかを判断します。妊娠継続の有無を考える際に大事な要素となるからです。
(院長記載)
参考書;
コンパス産婦人科
産婦人科診療ガイドライン 産科編2020