クラミジアの検査を考えるタイミング

性感染症を心配して来院される方も当院はいらっしゃいます。まずは勇気をもってご来院された事が素晴らしいと感じ、診察をさせてもらっています。

日本産科婦人科学会および日本産婦人科医会による産婦人科診療ガイドラインから『クラミジア子宮頸管炎の診断と治療は?』を確認します。

・診断は核酸増幅法(PCR法など)を用いてクラミジアを検出する(A)*

・核酸増幅法で淋菌の同時検査を行う(B)*

となっています。

*推奨レベル

A:(実施することなどが)強く勧められる

B:(実施することなどが)勧められる

C:(実施することなどが)考慮される

と解釈されます。

「性交渉の経験をもつ女性が帯下異常、性行時出血、下腹部痛、右上腹部痛を訴えた場合はクラミジア疾患を疑う。診断は核酸増幅法により行う」と記載されています。

診断とスクリーニングの違い

診断はその病気が本当にあるかを確定する事です。

スクリーニングは病気の可能性がある人を拾い上げる事です。無症状なのに感染していないか調べたいと訴えがあった場合や不妊症のスクリーニング検査としては自費となる事はご理解いただけるかと思います。

しかしながら前述の症状と訴えがあった場合、診断目的に検査を行うわけです。

性感染症の蔓延を防ぐ事に加え被保険者に対し、診断のための検査は必要な保険給付の一つであるのは被保険者の大切な権利だと私院長は思っています。

参考書:産婦人科診療ガイドライン 婦人科外来編2026

執筆 院長

親世代の話やインターネット・SNSの情報に惑わされないで!

かつて出産を経験した方々、特に実母や義母をはじめとする年配の女性は、自分の昔の記憶を引っ張り出して、あなたにいろいろとアドバイスしてくるかもしれません。

 「私の時はこうだったのよ」という思い出話で終わるなら何も問題はないのですが、「だから、あなたもこうしなきゃ!」と行動を強いるような言葉は、無視していただいて結構です。

 医学の進歩は目覚ましく、30年前に比べて妊娠・出産の常識は大きく変化しています。私は両親学級で常々「お母さんの言うことを聞いてはいけない」と話しています。その頃の情報が正しいと思っている年配の方々は大勢います。真面目な妊婦さんほど他人からのこうしたアドバイスに悩んでしまいがちですが、ぜひ話半分に受け流してください。

また、インターネット・SNSにある情報にも要注意です。熱心な患者さんほど、自分であれこれ調べて情報収集する傾向にあるようです。確かに、中には信頼できる情報もあるのですが、眉をひそめたくなるほど怪しい情報も渦巻いています。特に、投稿者が自分の質問や疑問を書きこみ、誰かがそれに回答するQ&Aのマタニティーのコミュニティーサイトや(名前を偽る)匿名掲示板は、事実ではない情報が多々あります。

以前、ある妊婦さんが、腹痛を訴えて来院されたことがありました。聞くと、前日の昼からずっと腹痛があったといいます。どうしてすぐ来院しなかったのかと尋ねると、「インターネットで調べたら、『横になっていればおさまります』と書いてあったので様子を見ていた。」とおっしゃっていました。この方は、大病院に救急車で搬送したのですが、早産されました。もう少し早く来てくださっていたら妊娠継続できていた可能性があると思うと、残念でなりません。インターネットに書いてある断片的な情報から「自分の症状はこれに当てはまるだろう」と勝手に思い込んで、自己判断してしまうのはきわめて危険です。

 また、「寝ていれば大丈夫」といった楽観的な誤情報も困りものですが、「妊婦さんだから安静にしているべき」「薬は一切飲んじゃダメ!」などといった、妊婦さんの不安をいたずらにあおる誤情報にあふれている点も、インターネットの良くないところです。

妊婦さんの状態を誰よりもよく知っているのは、かかりつけの主治医です。AIよりもです。遠慮せずに、何でも主治医へ尋ねるようにしてください。

執筆 顧問 

にしじまクリニックの立地

皆さんは、大切なお産の場として防災の点から施設の場所をお考えになった事はございますか。

今回は富士見市の防災ガイドブックから、にしじまクリニックの立地をご紹介します。

地震ハザードマップから、建物倒壊危険度は『極めて低い』地域に当院は建てられています。また近隣の指定避難場所である「ふじみ野交流センター」へも歩いてすぐの距離です。

*最寄りの指定避難所:ふじみの交流センター。徒歩圏内

*最寄りの指定緊急避難所兼指定避難所:ふじみ野小学校。徒歩圏内

当院はふじみ野駅も徒歩圏内であり、クリニックの規模としては駐車場も広めに設置されています。屋外避難や災害時の交通手段の選定も幅広いと言えるでしょう。

液状化可能性マップでは当区域は『極めて低い』場所です。

荒川による浸水ハザードマップでは当区域は最大で0.5m前後の浸水が想定されています。

高低差の少ない当区域は土砂災害は想定されておりません。

参考資料;

富士見市防災ガイドブック(保存版)

執筆 院長

「初産婦の出産は予定日より遅れることが多い」は誤り

以前、私顧問が執筆した

はじめてママになる人の「妊娠・出産」読本(西島重光著 2016年幻冬舎)から

どうしても知っておいて欲しいことを今後とりあげていきます。

多くの妊婦さんが周りの人たちから言われる言葉に、「初めての出産は、予定日より遅れるものだよ」というものがあります。しかし、これは本当ではありません。

日本産科婦人科学会による「全国の周産期統計」(2015年)のデータを見ると、初産婦・経産婦ともに、予定日より少し前の妊娠39週での出産が最も多く、次いで38週の出産、その次に40週の出産であることが分かります。(図1)当院の統計でも、全国統計と同様に39週での出産が最も多く、過半数の妊婦さんは予定日前に産んでいます。初産婦の方が経産婦よりも予定日以降に産む比率が高い(=予定日より遅れる人の割合が多い)(図2)傾向にあり、これが少々誤解されて広まったのではないかと考えられます。

以前、あるマタニティ雑誌に掲載されていた「出産の想定外ランキング」の第1位は「予定日よりも出産が早く始まった」でした。なんと6割もの方が第1位に選んでおり、多くの妊婦さんが分娩予定日より前に出産する事実を知らなかったことを表しています。

 出産は分娩予定日の前後に多いのですが、出産の多くは「出産予定日」より前の妊娠39週頃になりますし、予定日ピッタリに産む人は100人中4人ぐらい(5%以下)でほとんどの人は予定日以外に出産します。私は両親学級で、分娩予定日を気にし過ぎる妊婦さんたちに「40という切りのよい数字があったから予定日とされているだけ」と伝えています。

出産予定日は「産む日」ではないのです。出産は予定日より早くなるものだと考えて、早めに出産準備をしておきましょう。

執筆 顧問

月経周期とホルモンの分泌パターン

先日の外来で、ご本人の不調から女性ホルモンについて勉強されて来られた方がいらっしゃいました(感心しました)。今回は月経周期において、各ホルモンの分泌パターンを解説しようと思います。

女性ホルモンは卵巣から分泌され、エストロゲンとプロゲステロンがあります。この2種類の女性ホルモンは脳内の下垂体ホルモンと協働・フィードバックを行う関係があり、下垂体ホルモンはFSH(Follicle Stimulating Hormone:卵胞刺激ホルモン)とLH(Luteinizing Hormone:黄体化ホルモン)があります。

以下、各ホルモンの分泌パターンです。

①FSHの刺激により卵胞が発育していきます。

②発育した卵胞からエストロゲンが分泌されます。エストロゲンは子宮内膜を増殖させる作用があります。

③排卵前にエストロゲンの分泌は急増し、positiveフィードバック作用により視床下部からGnRHと言うホルモンが増加し、これが下垂体を刺激しLHが急激に放出されます。これを「LHサージ(surge)」と呼びます。

(surgeは「急上昇」という意味)

④LHサージ開始から36〜40時間後(ピークの16時間後)に排卵が起きます。

⑤卵胞は排卵後に黄体となり、プロゲステロンを分泌します。

⑥黄体の退行とともにプロゲステロンの分泌も低下し、増殖した子宮内膜は保つことができなくなり剥離し、剥離したものが出血、いわゆる月経(生理)が起こるのです。

Open AIから編集・作成

執筆 院長