硬膜外麻酔(概論)

硬膜外麻酔とは、硬膜外腔に局所麻酔薬を注入して分節麻酔を行う方法です。硬膜外腔とは背骨の中を通る脊髄という太い神経の膜一枚外側にある空間で、この場所に麻酔薬を注入します。英語では”epidural”なので、医療者には「エピ」と呼ばれることもあります。

無痛分娩に硬膜外麻酔を使用する時には、本格的に陣痛がついてきたら(目安としては子宮口4~5cm開大時)カテーテルと呼ばれる細い管を背中から針を刺して硬膜外腔に留置します。その際に誤ってクモ膜下腔(硬膜外腔の先)に入っていないかの確認をしたり、試験投与として少量の麻酔薬を注入して異常が出ないか確認します。その後患者さんの状態に問題なければ本格的に鎮痛用量のお薬を使用していくことになります。

帝王切開の術後鎮痛を目的に使用する場合には、手術前に脊椎クモ膜下麻酔と一緒に導入します。お腹を切る手術の後は通常痛みが強くなりがちですが、硬膜外麻酔があると特に手術日をとても楽に過ごすことができます。

リスクとして特に気にしなければいけない重篤なものは薬のアレルギー、局所麻酔中毒、全脊髄麻酔、硬膜外血腫・膿瘍や脊髄損傷による下肢の感覚障害など、なんだか恐そうなものが並びますが、いずれも頻度の違いはあるものの数万〜数十万分の1程度と、とても稀です。

にしじまクリニックでは日本産科麻酔学会に所属する、経験を積んだ常勤の医師が麻酔を行なっており、施設としても埼玉県では最も早くJALA(無痛分娩関係学会・団体連絡協議会)に登録されております。 ご希望の際は無痛分娩、帝王切開ともお気軽にご相談ください。

(副院長執筆、一部院長加筆。12月2日公表)

がん検診

10月に入りました。

本日はがん検診で受診される方が多かったです。子宮頸がん検診の無料クーポン券が使える方々の対象が11月までなので、秋の始まりとともに、外来でも「このような時期に入ってきたな」とも感じます(あとインフルエンザ、もそろそろでしょうか)。なかでも、がん検診としてだけでなく、当院でお産をされ、大きくなったお子様を見せに来ていただく方も多くいらっしゃり、大変嬉しいかぎりです。ある方は体調により、大きい周産期施設でお産をされたのですが、わざわざお子様を見せに来ていただきました。

私自身、前院長(顧問)の手伝いを、にしじまクリニックで始めてから約5年が経ちます。このような出来事は励みになりますし、皆さまの健康をより支えていきたい、と思いが強まります。

話は戻り、無料クーポン券をお持ちの方、11月までになりますので、お早目の受診をお勧めします。

以下、富士見市の健診(検診)サービスのサイトもご参照ください。

https://www.city.fujimi.saitama.jp/kenko_fukushi_iryo/02kenkou/kenshin/2010-0510-1902-136.html

院長記載

私はよくTOKYO FMを聞きます。TOKYO FMがキャンペーンとして行っている、子宮頸がん予防のための”Hellosmile”プロジェクトをご存知でしょうか。私はこの考えに賛同しています。

子宮頸がんワクチンがなかなか普及しない日本だからこそ、がん検診は本当に大切です。

無料クーポン券の対象でない方でも、保険診療の適応となる場合がありますので、是非ともお問い合わせ及びご来院をお待ちしております。