産後の出血を「悪露(オロ)」といいます。
子宮の中に溜まった出血や卵膜の残りが、子宮復古(子宮収縮)とともに排泄されます。
量の変化
悪露の量は通常分娩3日目までがピークといわれています1)。出血は通常産後5日目あたりから減少します。
帝王切開の場合は元々子宮口が開大していないため、少量の悪露がしばらく続く場合があります。
色の変化
一般的には産後4週目には透明な帯下になる、といわれてますが、診察の経験上、産後1ヶ月健診でもまだ赤〜茶色の悪露はあり得ます。ポイントとしては産後1ヶ月健診において子宮内腔に悪露の滞留がほとんどない状態を確認する方が大事かな、と思います。
再診察の目安
産後6週間が経っても悪露の量が減らなければ再診察をお受けになった方が良いでしょう。
また産後日数に関わらず、発熱または悪露の悪臭がある場合は子宮復古不全を伴った産褥熱・子宮内膜炎の可能性があります。その場合は産院へ連絡し、早めに受診を受けてください。
院長執筆
参考文献
1)Essential obstetric and newborn care. MSF