臨月を過ごす時間におすすめの映画

こんにちは、副院長の石田です。

以前このブログで臨月の過ごし方について「好きなように過ごしてもらって大丈夫ですよ」という記事を書かせていただきました。

しかし、そうは言っても時間を持て余してしまうご夫婦も多いようで、毎日「どうやって過ごせばいいか悩んでます」という相談を受けます。そこで本日は(別に観るのが妊娠末期である必要は全く無いんですけど)臨月を過ごすのにおすすめの映画を2本ご紹介したいと思います。
(以下、小見出しがYouTubeの予告編のリンクになっています。)

クリード 炎の宿敵

誰もが知るシルベスター・スタローン主演、ロッキーシリーズからのスピンオフ作品第2弾です。ロッキーの親友でありライバルでもあるアポロの息子、アドニス・クリードはロッキーの指導のもとついにボクシングヘビー級王者となりました。最愛の人との間に娘も生まれ幸せな時間を過ごしていたアドニスでしたが、そこにかつて父の命を奪ったロシア人ボクサー、イワン・ドラゴとその息子ヴィクターが現れます。世代を越えた因縁の中でアドニスとヴィクターはリングで戦うことになるが…というお話です。
「なんで臨月にボクシング映画?」というご意見は重々承知の上で、こちらは父親になる皆様へのお勧めです。親となったアドニスは、家族を持つことで与えられる父親としての役割と本来の自分の夢、そして守るものができたことにより得た強さと弱さという様々な葛藤の中で苦しみます。しかしそこを抜けて新たな自分を手に入れる様は、世界中の多くの男性が初めて父親になった時に直面する課題として普遍的なテーマだと言えるでしょう。実は円満ではない家庭の方が多く出てくるのがこの時期にお勧めするにはどうなのかと言う感じもありますが、出産を控えた男性方にとっては響く内容かと思います。ただ問題は、この映画を理解するにはアドニスとロッキーの出会いを知る必要がありますし、さらにはロッキーとドラゴ、アポロとドラゴ、そしてロッキーとアポロの関係もおさえておく必要があります。つまりロッキーシリーズを一から全部観るハメになりますが、父親にとってのロッキーは英文学生にとってのシェイクスピア、経済学生にとってのマルクスと同様必須教材となりますので(諸説あり)、時間をかけても全部観ることをお勧めいたします。

ワンダー 君は太陽

遺伝子疾患により人とは違う見た目で生まれてきた少年オギーは、小学5年生で初めて学校に通うこととなります。家族が当初予想していた通り露骨ないじめや偏見を受けてオギーは苦しみますが、本人の勇気と家族をはじめとする周りの人々の愛情で困難と試練をたくましく乗り越えていくというお話です。
世界的なベストセラー小説「ワンダー」を映画化した作品ですが、主人公のオギーだけでなく、両親や姉、そして友人など様々な当事者の苦悩を丁寧に一人称で描いており、一つひとつに頷きながら半泣きで観ていくと最終的に感動と愛情で温かい気持ちになって終わる感じの映画です。本作ではオギーに身体的特徴という強烈なアイコンがありますが、そうでなくとも人は誰でも必ずコンプレックスがあって、それが故に傷ついたり傷つけたりすることが多々あると思います。私も自分の子供のことでは常に葛藤だらけですが、この映画を観てどんな時も愛情と寛容が困難に立ち向かう最強の武器なのかもしれないと改めて思わされました。主演の天才子役ジェイコブ・トレンブレイ、母親役のジュリア・ロバーツはもちろん最高なんですけど、頼りなさそうなのに実はすごくちゃんとしている父親という絶妙な感じを出すオーウェン・ウィルソンが自分的にはすごく刺さりました。是非ご夫婦で楽しんでみてください。

まとめ

というわけで本日は臨月に観るおすすめの映画についてでした。以前臨月に読む本をご紹介した時と全く同じ導入の記事で恐縮ですが、それと合わせて皆さんが良い時間を過ごすきっかけになれれば幸いです。