当院の無痛分娩薬剤量

無痛分娩の痛みどめ薬は、当院としては量を定めています。

当院で使う無痛分娩の薬剤量は100mL

にしじまクリニックで用いる痛みどめの薬は、以前ご紹介した局所麻酔薬を希釈し医療用麻薬を添加した『無痛カクテル』となります。この無痛カクテルの組成はスタンダードなもので、当院他多くの施設でも採用されています。

無痛カクテル(0.1%アナペイン®︎+フェンタニル200μg)の使用量としては1時間あたり10〜20mLです。陣痛が始まり、痛みが強くなってきてから無痛カクテルを使用するにあたり、単純計算で5〜10時間使用できる事になります。

分娩の所要時間は大まかに

・初産婦さんは12〜16時間

・経産婦さんは6〜8時間

といわれています。となると初産婦さんにとっては無痛カクテル100mLのうち、使用するタイミングが重要となります。当院の無痛分娩体制で原則計画出産をお願いしているのは、分娩の進行を手助けしつつ、当院規定の局所麻酔量(100mL)におさめる目的もあるのです。局所麻酔中毒は使用量と時間に依存するので、規定量を設けずに漫然と局所麻酔薬を投与し続ける事は『安心安全なお産』に逸脱してしまうと私院長は考えています。

でもご安心ください。初産婦さんであっても無痛カクテル100mLを使い切る症例はさほど多くありません。

今後は産婦さん主体の鎮痛へ

当院は以前から局所麻酔・無痛カクテルの間隔投与(薬を30分毎に投与)を担当助産師または医師が行なっていました。

今後は初期投与で鎮痛を確認した後、産婦さんに疼痛時に薬を自らプッシュしてもらう鎮痛様式にシフトしていきます。これを『PCA』(Patient Controlled Analgisia)と言います。PCAを採用する事で産婦さんの鎮痛の満足度のみならず過度な局所麻酔薬の投与を防ぎ、ひいては局所麻酔薬の総使用量の適正化につながっていくものと考えています。

PIB: Programed Intermittent Bolus. 産婦がPCAをプッシュしなくても一定の時間が経過したら痛み止め(局所麻酔/無痛カクテル)が自動投与されるシステム

次回私のブログでPIBについて説明します。

執筆 院長